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綾瀬市防災アドバイザーコラム(平成22年度)

このページは綾瀬市防災アドバイザーの国崎信江氏によるコラムを掲載しています。
ぜひ、ご家庭や事業所などでの防災対策にお役立てください!!

第1回非常食を考えよう(平成22年5月公開)

いつ起こるかわからない災害に備えて、非常食を用意している家庭・事業所も多いでしょう。ところで、非常食はどれくらい備える必要があるのでしょうか? 3日分を用意すれば十分と思われるかもしれません。しかし、3日分というのは最小限という意味合いであり、決して十分な量ではないのです。まず一般的に言われている「3日分の備蓄」についての根拠を説明しますと、過去の災害では発災後3日経てば道路状況も改善し、流通が回復することで外部から物資が届くという経験からきています。

神奈川県では昨年(平成21年)3月に、地震被害想定調査を実施しました。その調査を見れば、東海地震や首都直下地震(東京湾北部地震)などメディアでよく見聞きする地震は綾瀬市にも大きな被害をもたらすことがわかります。万一、首都直下地震や東海地震が起きれば、1都3県が同時に被災するといった未曾有の被害が発生することが予測されます。道路の損壊、細街路閉塞による通行支障、交通ネットワーク機能支障などで外部からの支援が届かないことや、被災者数が膨大な人数になることから配給物資の不足といった事態になるかもしれません。その場合、発災後3日は自治体や家庭・事業所等で備蓄したもので賄うとしても、3日目以降に食べるものが底をつき、食糧を買おうにも売り切れ状態になる可能性もあります。つまり、非常食で本当に問題になるのは3日目以降からかもしれません。

発生確率が非常に高いと指摘されている東海地震や首都直下地震では、これまでの震災で未体験な被害が起きることが考えられています。そのため2週間分程度の非常食と水を用意することをお勧めします。地震災害だけでなく、新型インフルエンザの対策としても2週間分程度の備蓄は必要です。

非常食を用意したら忘れずに実施してほしいのが賞味期限の確認です。市販されている非常食の賞味期限は3年や5年のように長期間であることが多いため、毎年確認する必要はないかもしれませんが、定期的に確認する習慣をつけておかないと、気づいたら期限が切れていたということになりかねません。忘れないように毎年防災の日に確認するというのも一案です。

2週間分の食料備蓄を実行するにあたり、一人1日2食で計算しても4人家族なら112食分を用意することになり、備蓄場所や費用の問題が出てきます。そこで、保存期間は長いけれども割高な非常食にこだわらず、日常食品を活用する方法もあります。市販の食品には温めるだけでそのまま食べるレトルト商品が種類豊富にあります。それらを利用して非常時の献立を考えてみましょう。例えば、

  1. レトルトのカレーとパックのご飯でカレーライス

  2. ゆでた麺にレトルトのパスタソースをからめたスパゲティ

  3. ゆでたそうめんと粉末のつゆを使ったにゅうめん

  4. レトルトのどんぶりの具とパックのご飯でどんぶりご飯


他にも、ふりかけご飯、ぞうすい、お粥、スープ(コーンポタージュ、かぼちゃ、クラムチャウダー、野菜)など、お湯で温める、お湯を注ぐだけでできるものがたくさんあります。
賞味期限は1年と短いのですが、普段の食事の中で食べたら補充するという消費システムであれば常に2週間分のストックを無理なく用意できるのではないでしょうか。しかもスーパーの特売やセール時には、安く買い揃えられるのでお財布にも優しいという利点もあります。

災害に備えて非常食を一度は用意したけれど、賞味期限が切れてからは備えていないという声をよく耳にします。災害はいつ来るかわかりませんから、無理なく継続して備える方法にすることが大切です。

第2回暑さと熱さから体を守る(平成22年7月公開)

衣替えの6月を過ぎて、蒸し暑い夏本番ももうすぐそこです。この時期は夏日に近い暑さの日もあり、「熱中症」への対策を始める時期でもあります。「熱中症」と聞くと真夏のイメージをもたれるかもしれませんが、炎天下や高い気温に長時間さらされる環境であれば、この時期でも熱中症を起こすことがあります。熱中症には大きく分けて高体温になる熱射病と直射日光に長時間当たって起こる日射病があります。それぞれの症状と手当ては以下の通りです。

日射病

【症状】
頭痛、吐き気、めまいなどの症状がでて顔色が青白くなります。

【手当て】
日陰の風通しの良い涼しい場所でこまめに水分を補給して休ませれば落ち着きます。
熱射病

【症状】
体に熱がこもってのぼせ状態になり、体が赤く体温が40℃以上になります。

【手当て】
汗が出ない・反応が鈍い・意識がない場合は、死亡にいたることもあるのですぐに病院に連れて行きます。熱射病にかからないよう、通気性の良い服装を選び、気温が35度以上のときは直射日光の当たる場所で長時間遊ばない、遊びの合間に適度な休憩を取る、汗をかきやすいときには、こまめに水分補給をしましょう。

熱中症は湿度にも注意が必要です。高温多湿な環境(風通しの悪い部屋、閉め切った車内)であれば、直射日光にあたらなくても熱中症は起こります。実はこの時期に『熱中症』対策をしていただきたいのは屋外よりも車内です。車内の温度は短時間で急上昇することを忘れてはなりません。春先の気温20〜25℃で、エアコンをかけずに閉め切った状況にすると、直射日光が当たらなくても車内の温度は約10〜30分で50度にも上昇します。他にも車内のダッシュボードやハンドル、バックミラーなども70℃以上の熱さになり触ればやけどする恐れもあります。たとえ窓を4センチほど開けたとしても、閉め切った状態とほぼ変わりません。
毎年、親がパチンコ等に出かけて車内に置き去りにされた子どもが死亡する事故が起きています。わずかな時間であっても車内に子どもを残すことは絶対にやめましょう。

夏祭りやキャンプなどで楽しむ花火は、子どもに人気のある遊びですが、花火の温度は線香花火で370度、吹き出し花火で1100度以上と非常に高温になっています。そのため、やけどや後遺症を負うような事故が多く報告されています。手や足に負うやけどから、衣服に着火する全身やけど、破裂した破片が目に当たり失明した重症な事例もあります。花火には、ねずみ花火のように突然動くもの、もち手の部分が短いもの、着火する側がわかりにくいもの、線香花火のように玉が落ちるもの、筒状のものなど、様々な仕様になっています。保護者や付き添い者が火をつける前に取り扱いについてしっかりと確認することが大切です。とくに、社団法人日本煙火協会の安全基準検査に合格したSFマークのついた花火を選ぶ、バケツに消火用の水を用意する、やけどしたときの対応など事前の対策が重要です。また、子どもに対しても花火を振り回さないといった正しい使い方や、火がしっかり消えたことを確認してから捨てることを指導することも大切です。
ちょっとした心がけで事故を防いで、楽しい夏を過ごしましょう。

第3回震災からペットを守ろう(平成22年9月公開)

今年も防災の日(9月1日)がやってきました。事業所では避難訓練やセミナーを開催するなど、災害時の事業継続について確認されていることでしょう。ご家庭では災害用伝言ダイヤル「171」の体験や、非常持ち出し品の点検日として中身の確認をされている方や、災害時の行動について話し合っているご家族もあると思います。もし皆様の中に、生活環境に変化があって、たとえば今年結婚された、お子様が誕生したという方は、ぜひこの機会に建物の耐震性や、室内の家具の固定など見直してみてください。ひとたび大きな地震が発生したら、大切な家族を守れるのはあなたしかいません。発災直後は誰も助けに来てくれないという覚悟で、十分な備えをしましょう。

ところで、家族は人間ばかりではありません。近年のペットブームにより、自宅でペットを飼っている家庭も多くなってきました。当然のように「ペットは家族」と認識している方は多く、食事から洋服、アクセサリー、おもちゃなど、わが子のためにこだわりのグッズを求める趣向が高まり、種類も豊富にお店に並ぶようになりました。日ごろからこのようにペットを家族として可愛がっているのですから、ぜひ災害からもペットを守ってあげましょう。
強い揺れに見舞われて動揺するのはペットも同じです。怖くて走り回ったり、動けなくなったりすることがあります。過去の震災では、割れたガラスや食器の上を歩いて肉球を傷つけたり、家具の下敷きになってしまったり、鎖が外れずに家の倒壊に巻き込まれ圧死したペットもいました。いずれも、家族が家の耐震性や家具の固定、ガラス対策をしていれば失うことのない命でした。
私が被災地で悲しく思ったのは、日ごろは家族として可愛がっていたであろうペットが、人間の都合で「災害時だからしょうがない」と捨てられたり放置されたケースです。あのときの対応として、その決断以外に選択肢がなかったのかも知れません。しかし、事前に備えておくことで家族として守れた命もあったのではないかと残念に思うのです。
ペットを飼うときには災害時を想定して、自宅の耐震性、家具の固定、非常食(予備のえさ)、ゲージの備え、排泄物の処理対策を忘れずにしましょう。

災害時に避難所に行く際に悩むのがペットを一緒に連れて行けるかという問題です。ペットの対応は自治体または避難所によって異なりますから、事前に対応策について情報を得ておくようにしましょう。綾瀬市では、大和保健福祉事務所と神奈川県動物保護センターと連携したペットの対応を計画しています。たとえば、負傷したペットの救護として獣医師派遣の要請や受け入れを行い、ペットを同伴して避難してきた飼育者に対し、適正な自主管理方法を周知し、避難所責任者に対しても飼育者に対する指示をします。避難所の開設が長期化した場合には、県にペット保護施設への移送を要請することもあります。過去の災害における被災地でも、同じようにペットの預かりや、傷の手当てをしてくれる獣医師会や動物愛護団体の「動物救護センター」が開設されました。ペットの入院や一時預かりなど、第三者に預けることを念頭に入れた、しつけ(吠えない、噛まない、ゲージに素直に入るなど)と、狂犬病などの病気対策、そして万一の行方不明対策として、鑑札や身元のわかる首輪をしっかりつけましょう。
災害時でも「ペットは家族」として行動できるよう、防災の日をきっかけにペットの防災について考えてみてください。

第4回避難を考える(平成22年11月公開)

地震が発生して、建物に大きな被害が出るなど生命に危険が及ぶ場合には、即時に避難行動を開始して安全な場所に身を寄せる必要があります。しかし、必要に応じて避難する場合には、避難の判断に迷うこともあるかもしれません。生命や財産を守り、二次災害を防ぐためにも地震発生後の避難方法について考えておきましょう。

●避難の見極め

避難する必要があるかどうか迷った場合には、以下のことを参考にしてください。

《直ちに避難する場合》

  1. 建物が大きな被害を受けているとき
  2. 津波・液状化・土砂崩れの危険があるとき
  3. 近くでガス漏れまたは爆発があったとき
  4. 大火が迫っているとき
  5. 余震で建物の被害が大きくなる危険があるとき
《必要に応じて避難する場合》
  1. 自宅での滞留が困難なとき(高層階に住んでいる、物が破損・散乱して生活空間を確保できない、ライフラインが途絶している等)
  2. 近くに化学工場や製油所など危険物取扱施設があるとき
  3. 崩壊した建物からのアスベストの飛散が懸念されるとき
  4. 家族に要配慮者(要援護者)がいるとき
  5. 心理的に自宅に残ることに不安を感じたとき
●避難時の服装

避難するときには避難所にたどり着くまでの路上の危険を考えて以下の服装を参考にしてください。
  1. 頭を守るもの(ヘルメット)
  2. 襟のある長袖、長ズボン
  3. 靴は安全靴や底の厚いスニーカー
  4. 手には革手袋(なければ軍手でもよい)
  5. マスク
  6. ゴーグル
  7. ライト(夜間時や施設内での移動のとき)
  8. 笛(異常が発生した際、周囲に知らせる)
  9. 荷物はリュックなどに入れて両手を使えるようにする
  10. 杖(液状化で土砂が噴出したときに地割れから身をまもるため、また瓦礫の上を通るときに転ばないように)

●避難する前に

自宅を離れるときには、以下の確認を忘れずに行ってください。

  1. セキュリティの面から全てのドア、窓を施錠する
  2. 窓が割れていたら家具・板・ビニールシートなどで塞ぐ
  3. 通電火災を防ぐために電気のブレーカーを落とす
  4. すべてのプラグをコンセントから外す
  5. ガス・水道の元栓を締める
  6. 玄関ドアに「メモ」(例:この家の住人の安否は確認済みです。)を貼り、地域の人達に無事がひと目でわかる情報を示す。
  7. 貴重品を持ち出す(一刻の猶予もない場合を除き、貴重品・再発行できない重要書類、思い出などの品を持ち出す。延焼・泥棒による損失・余震による破損・雨などの水に浸かって使用不可になるなど様々な事由で失くすこともあります。)

●避難時の注意点
災害直後の市内では、余震による落下物・切れた電線・倒れた電柱・地割れ・火災・瓦礫の散乱・建物の倒壊による通行止めなどさまざまな危険があります。季節や気象条件により暴風雨や雷雨・降雪など最悪な条件が重なることもあります。安全な場所にたどり着くまで周囲の安全に留意して移動しましょう。

●車を使用しない
どのような理由があっても車で避難せず、徒歩で避難しましょう。(病院への搬送・要配慮者の移動を除く)個人的な理由で車を使うと、激しい渋滞を発生させ、消火活動、救出活動のための緊急車両の通行を妨げることになります。また車はガソリンを積んでいる危険物ですから、渋滞しているところに引火したら次々に延焼して大火災につながる可能性があります。車で避難するリスクを考え、「避難は必ず徒歩で」を意識しましょう。

第5回防災にも間違い(平成23年1月公開)

私たちはこれまでに、大地震が発生するたびにその被害を教訓として防災に反映してきました。「地震を感じて慌てて外へ飛び出さない」「グラッときたら火の始末」など、多くの人が一度は耳にしている教訓も「地震時における心得」として覚えやすい標語にして伝えられています。現在推奨されているこうした行動は、関東大地震(1923 年)をきっかけにまとめられた「地震に出会ったときの心得」10箇条が基本になっていると言われています。
関東大地震から87年が経ち、私たちの社会は大きく変わりました。建物の耐震性の向上や緊急地震速報の実現、都市ガスやLPガスの自動遮断装置の普及等の社会構造や生活様式の変化、科学技術の進歩と新たな研究成果から、現代に即した地震発生時の安全行動のあり方が見直されようとしています。

今年(平成22年5月31日)に報告された「地震防災研究を踏まえた退避行動等に関する作業部会」では、これまでに推奨されてきた退避行動を検証し、地震時に人命を守るための適切な退避行動について取りまとめています。
平たく言えば、今まで良しとされてきた行動で本当に命を守ることができるのかを検証し、現在の社会環境を鑑みながらどのような行動をとるのが望ましいか考えてみましょう、ということです。

●「地震を感じて慌てて外へ飛び出さない」は正しい?

慌てて外に飛び出せば、建物のガラスや外壁タイル等の落下、ブロック塀の倒壊により死傷する危険があります。一方で耐震性の低い建物に留まれば、地震時に倒壊して圧死してしまう場合があります。 このように災害直後に取る行動は、建物が倒壊する危険性と、外に飛び出す行動に伴う危険性のどちらが大きいかを各人で判断することになります。地震の揺れ方によっては、全く動けず外に出ることができないこともあるので、できるだけ自宅の耐震性を高めておくことが重要であることは言うまでもありません。

●「グラッときたら火の始末」は正しい?

昨今、自動的に消火する機器(都市ガスやLP ガスは震度5弱程度以上の揺れでガスを遮断する装置が100%装備)が装備されてきているため、無理に消そうとせずに、より安全な場所に移動するなどの行動が求められます。揺れている最中に無理に火を消そうとして、高温の鍋を被って負傷や火傷を負う危険性があります。しかし必ずしも火災がコンロのあるキッチンから発生するとは限らないので、揺れが小さく、目前に火があり簡単に消火ができるならすぐに火を消した方が良いとも言えます。地震の後の大火を防ぐためにも「消火・防火」の意識は忘れずに、揺れの大きさや状況によって消火が可能ならする、難しいようなら身の安全を優先するようにしましょう。


「地震時における心得」において推奨されてきた行動は実は万能なものではなく、条件によっては不適切となるものを含んでいます。
地震時に自分の身を守るためには、自らを取り巻く環境を把握した上で、そのときの揺れの大きさや周りの環境に応じて、その都度判断して行動するほかありません。最悪の場合、どちらも被害は免れない状況に直面して究極の判断を迫られることもあるかもしれません。その場合には、助かる(被害が少ない)選択を瞬時に判断することになるでしょう。 万一判断を誤った際に死傷することのないように、「備えあれば憂いなし」との考えのもと、日頃から自宅の耐震化、家具の固定、什器・調度品の飛散防止対策、消火設備の設置、地域の危険把握、発災時の行動をイメージしておくことが重要です。

第6回災害時の食を考える

大規模な災害が発生してライフラインが途絶えたとき、困ることのひとつに食事があります。水(調理用と洗浄用)や火(ガスと電気)が使用できず、停電で冷蔵庫も使えなくなるため、食材が制限され食事の内容が大きく変わることになります。

ここで、あらためて災害時に私たちはいったい何を食べるのかについて、家庭や職場といったそれぞれの立場から考えてみましょう。
多くの方がイメージもしくは実際にご準備されているのが非常食かと思います。災害直後は、水と火を必要とせずとも食べられるものが好まれます。たとえば、乾パン、パンの缶詰、アルファ米、非常食のお餅、クラッカー、ビスケットといったものです。しかし、仮に3日分の備えをしていたならば、毎日3食3日間それを食しているご自身をイメージしてみてください。
「味気ない食事に耐えられますか?」 実は、味やそのときの感情はともかく、1日に必要なエネルギー、栄養を確保できていないという問題があります。されに、乳幼児、嚥下困難な高齢者、慢性疾患患者、アレルギーや宗教などへの配慮を必要とする人は、用意されても摂取できない問題もあります。
被災者の声で、震災当日の深夜に、突然焼肉弁当が支給され、乳児の子どもに食べさせてあげられず困ったという話がありました。

過去の震災では発生から3日間に配給されたのは、パン、おにぎり、牛乳、お茶、バナナ、みかん、ひとくちチーズといった調理と洗浄が必要ない個別包装食品でした。このような救援物資でも一日に必要な栄養量を確保することはできません。魚介類、豆類、藻類が足りないなど、栄養に偏りがでます。

私が講演でいつも声高にするのが「災害時になぜ人は食を疎かにするのか」というなげかけです。災害時だからこそ、心を一層惨めにする食事内容ではなく、明日を生きる希望につなげるための「心にしみる食事」が必要なのです。
まだ災害は発生していないのですから、「災害時に生きるために必要な栄養を確保するための食事」についてしっかりと向き合ってほしいのです。
ところで、自助で食事を用意できない人がいます。社会には、給食を提供している施設がありまして、たとえば1日3食を提供している施設は、病院、福祉施設(介護老人・児童・心身障害者等)であり、1日に1食〜2食提供している施設は、学校、保育所、幼稚園、事業所、寮、宿泊施設となります。
注目すべきは1日3食提供している施設です。病院や福祉施設では、疾病や体の状態に合った食を摂ることは生命維持に多大な影響を与えるため、災害時においても「食の質を落とさず1日3食の給食を継続して提供する」ことが求められます。まずは、これがいかに大変なことかを施設管理者や責任者が認識することが重要です。
発災時は食材・熱源・食器・水・人材の確保、洗浄や衛生面、献立など様々な問題が出てきます。自家発電が給食用の熱源に確保されているか、200ボルト用の冷蔵庫に対応するか、食事のオーダリングシステム・院内(施設)専用電話・FAXが機能停止時の食数の把握方法、配膳用エレベーターが停止した際の配膳方法、寝泊まりで災害対応にあたる職員の食数の把握など、危機管理マニュアルの作成や訓練を通じてひとつひとつ細部まで確認する必要があります。
給食施設の早期再開に向けて、衛生面の検査、食材の確保、物資や給食の配送方法等について市町村等の関係機関や食品納入業者、栄養士会、調理師会等と支援内容について協議し連携体制を整備しなくてはなりません。
多くの手を必要とする配膳には地元や県外市外からのボランティアによる協力体制を考えておくことも大切です。

いつなんどき、私たちもこのような施設にお世話になるかわかりません。
ご自身やご家族が入院することもあるかもしれません。災害時に給食を提供するために、市町村の関係職員や外部業者、系列施設、所属団体、地域のボランティアなどの多くの協力が必要であることを多くの方に知っていただき、ご自身で食すものについては、原則ご自身で準備するものであり、地域社会はこうした施設にこそ事前の体制づくりや災害時における支援の手を向けてほしいと思います。

綾瀬市防災アドバイザー 国崎信江氏のご紹介

危機管理教育研究所 危機管理アドバイザー

文部科学省「地震調査研究推進本部政策委員会」委員

文部科学省「防災分野の研究開発に関する委員会」専門委員

文部科学省「地震調査研究推進本部政策委員会総合部会」委員

気象庁「緊急地震速報評価・改善検討会」委員

など多数の組織で活躍。

平成20年8月より綾瀬市防災アドバイザーに就任。

このページに関する問い合わせ先

綾瀬市役所 市長室 危機管理課 危機管理担当
電話番号:0467-70-5641
ファクス番号:0467-70-5701
E-mail:wm.705641@city.ayase.kanagawa.jp

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