(令和6年3月12日発表)綾瀬市の新たな市指定文化財として、道場窪遺跡と同遺跡出土の土器・石器を指定しました
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綾瀬市の新たな市指定文化財として、道場窪遺跡と同遺跡出土の土器・石器を指定しました
発表事項の概要
令和6年3月12日、新たに「道場窪遺跡」と「道場窪遺跡出土縄文時代中期の土器・石器等一括」を綾瀬市の指定文化財に指定しました。
史跡を市の指定文化財に指定したのは初めてになります。また、有形文化財の市としての指定は17件目になります。
内容
道場窪遺跡は、平成10年に市のリサイクルプラザ建設の際に発掘調査が行われ、環状集落の一部が発見されました。
学識経験者で構成する綾瀬市文化財保護委員会からは、道場窪遺跡において、集落の発見や河川漁労が伺える出土遺物は、綾瀬市域における縄文時代中期の人々の暮らしや生活環境を考える上で大変貴重な遺跡や遺物となることから、高く評価できるとの意見が提出されました。
これを受けて、「道場窪遺跡」と「道場窪遺跡出土縄文時代中期の土器・石器等一括」を市指定文化財に指定しました。
道場窪遺跡
- 発掘調査では、住居址が28棟、掘立柱建物址が1棟、集石が7基検出されました。周辺の環境および現況から、縄文時代中期の環状集落で、環状集落全体が残存している可能性が高いものです。
- 市内で縄文時代中期の集落が良好な状態で残存している例は少なく、綾瀬市の縄文時代中期を考える上で大変貴重な遺跡となることから、改めて遺跡としての評価が高いことが確認されています。
- 市内の史跡としては、国指定の神崎遺跡、県指定の早川城跡がありますが、市の指定は初めてです。
道場窪遺跡出土縄文時代中期の土器・石器等一括
- 縄文時代中期の土器・石器など908点の資料を一括で指定しました。908点の内訳は、縄文土器233点、土製品(土錘など)181点、石器492点、石製品(大珠など)2点です。
- 縄文時代中期の各形式の土器、同時期の石器類が豊富に揃っており、本遺跡の継続期間や時期ごとの変遷が分かるため、集落内での人々の暮らしを検討することができます。
- 河川漁労に関する資料がまとまって出土していることから、目久尻川流域における綾瀬の縄文時代中期の生活やなりわい、文化をひもとくことができる良好な資料です。周辺の同時期の遺跡と比べても顕著であり、本遺跡や周辺の縄文時代中期の遺跡を考えるうえでも重要な資料でといえます。
- 一部の土器やヒスイ製の大珠に見られるような隣接地域や遠隔地との交流を示す遺物もあり、縄文時代中期の地域交流の痕跡を知る上で欠かすことができない重要な出土遺物です。
問い合わせ
生涯学習課 市史文化財担当 電話0467-70-5637(直通)
この記事に関するお問い合わせ先
- 綾瀬市ホームページをより使いやすくするために、皆様の声をお聞かせください。
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更新日:2024年03月12日