心肺蘇生法(CPR)とAED

更新日:2023年02月01日

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心肺蘇生法とは

病気やけがなどで心臓と呼吸が止まってしまった傷病者に対して、胸を強く圧迫する胸骨圧迫と、口から肺へ息を吹き込む人工呼吸によって心臓と呼吸の動きを助ける方法を「心肺蘇生法」といいます。

脳は心臓が止まると15秒以内で意識がなくなり、その状態が3~4分以上続くと回復が困難となってしまいます。傷病者を社会復帰に導くために、そばに居合わせた人が心肺蘇生法を行うことがとても重要です。

AEDとは

突然心臓が止まってしまう原因として、心臓が細かく震える「心室細動」があります。この場合、早期に電気ショックで震えを取り除くことが重要です。

AEDは、電気ショックを行うための機器であり、コンピュータが自動的に電気ショックが必要かどうかを判断し、音声メッセージで手順を指示してくれますので、一般の人でも使用することができます。

現在では不特定多数の人が利用する駅や、デパートなどにAEDの設置が進んでいます。市内においても各公共施設や各民間施設に設置しています。(詳細は、下記のリンク先「あやせAEDマップ」、「AED設置市内公共施設一覧」及び「AED設置市内民間施設一覧」を参照してください)

心肺蘇生法の流れ

1 安全を確認する

周囲の安全を指さし確認する写真

1 安全を確認する

倒れるところを目撃したり、倒れているところを発見した場合には、近寄る前に周囲の安全を確認します。状況に合わせて自らの安全を確保してから近づきます。

2 反応を確認する

倒れている人の横に座り両肩を叩いて反応を確認する写真

2 反応を確認する

「大丈夫ですか」と呼びかけながら肩を軽くたたき、反応を見ます。

目を開けるか、何らかの返答または目的のある動きがなければ「反応なし」と判断します。

判断に迷う場合、わからない場合も心停止の可能性を考えて行動します。

3 119番通報をしてAEDを手配する

駆けつけた人にAEDを持ってくるよう依頼する写真

3 119番通報をしてAEDを手配する

反応がなければ周囲に大きな声で「誰か来てください」と助けを求め、協力者に「あなたは、119番へ通報してください」「あなたは、AEDを持ってきてください」と具体的に依頼します。

119番通報時、心肺蘇生の訓練を受けていない場合でも、通信指令員が電話を通して心肺蘇生法の手順を指導することがありますので、落ち着いて対応してください。

電話のスピーカー機能を活用すれば、両手が使えるため、通信指令員の指導を受けながら処置を行うことができます。

4 普段どおりの呼吸があるかの確認

胸や腹部の動きを見て呼吸があるか確認する写真

4 普段どおりの呼吸があるかの確認

10秒以内で、傷病者の胸と腹部の動きをみて、普段通りの呼吸をしているか確認します。

胸や腹部の動きがない場合、10秒間確認してもよくわからない場合や判断に迷う場合、しゃくりあげるような不規則な呼吸の場合は「普段どおりの呼吸なし」と判断します。

5 胸骨圧迫

胸の真ん中を強く押す胸骨圧迫の写真

5 胸骨圧迫

普段どおりの呼吸が見られなかった場合、すぐに胸骨圧迫を行います。
胸骨圧迫の位置は、胸の真ん中にある胸骨の下半分に両手の手のひらの付け根を重ね、両肘をまっすぐ伸ばし、真上から垂直に胸が約5センチメートル沈むまでしっかり圧迫します。

押す速さは、1分間に100回~120回のテンポで30回押します。

6 気道確保

片手で額を押さえ、もう片手の人差し指と中指で顎先を引き上げ気道確保をする写真

6 気道確保

人工呼吸をためらう場合は、胸骨圧迫のみ実施してください。

 

気道確保は、片手を額に当て、もう一方の手の人差し指と中指の2本をあご先に当てて、頭を後ろにそらせ、あご先を上げ、空気を肺に通しやすい姿勢にします。

7 人工呼吸

大きな口で倒れている人の口を覆い、息を吹き入れて人工呼吸をする写真

7 人工呼吸

気道を確保したまま、額に当てた手の親指と人差し指で傷病者の鼻をつまみます。

口を大きく開けて傷病者の口を覆い、空気が漏れないようにして相手の胸が軽く上がる程度の量の息を1秒をかけて吹き込みます。同じようにもう1回吹き込みます。

うまく胸が上がらない場合でも、吹き込みは2回までにとどめ、胸骨圧迫を再開する。

8 心肺蘇生の継続(30対2)

胸骨圧迫を30回連続して行った後に、人工呼吸を2回行います。この胸骨圧迫と人工呼吸の組み合わせ(30対2)を救急隊に引継ぐまで行います。

もし救助者が2人以上いる場合は、1~2分程度を目安に交代しましょう。人工呼吸が出来ない場合には胸骨圧迫のみを行います。

9 AEDの準備

AEDが到着したら、傷病者の近くに置きます。ふたを開け電源ボタンを押します。(ふたを開けると自動的に電源が入る機種もあります。)それ以降は音声メッセージと点滅するランプ(文字や画像が表示される機種もあります。)に従って操作します。

10 電極パッドを貼る

右胸と左脇腹にAEDパッドが貼られている人の写真

10 電極パッドを貼る

傷病者の衣類を取り除き、胸をはだけます。その時に、胸に貼り薬などが貼ってあれば、はがします。

電極パッドの袋を開封して電極パッドのシールをはがし、粘着面を胸にしっかりと貼ります。(貼り付ける位置は電極パッドや袋にイラストで表示されています)

11 心電図の解析・電気ショック

AEDのショックボタンを押している写真

11 心電図の解析・電気ショック

電極パッドを貼ると、AEDが心電図を調べます。「体から離れてください」などの音声メッセージが流れますので「みなさん、離れて!」と周囲の人に注意を促し、誰も傷病者に触れていないことを確認します。

AEDが電気ショックの必要があると判断すると「ショックが必要です、充電中です」といった音声メッセージが流れ、自動的に充電が始まります。充電完了後「ショックボタンを押してください」と音声メッセージが流れますので、再度「ショックを行います!みなさん離れて!」と注意を促し、誰も傷病者に触れていないことを確認してショックボタン(点滅ボタン)を押します。

ショック後、胸骨圧迫から心肺蘇生法を直ちに再開してください。

ショックボタンが存在しないAED(オートショックAED)があります

電極パッドを貼った後に心電図が自動解析され、電気ショックが必要と判断された場合は、ショックボタンを押さなくても自動的に電気ショックが行われる機種があります。

傷病者から離れるよう音声メッセージが流れ、カウントダウン(例:サン、ニ、イチ)又はブザーの後に自動的に電気ショックが実施されます。
音声メッセージをよく聞いて操作するようにしてください。

12 AEDの手順と心肺蘇生の繰り返し

AEDのパッドが貼られた状態で胸骨圧迫を行っている写真

12 AEDの手順と心肺蘇生の繰り返し

心肺蘇生を再開して2分ほど経ったら、再びAEDが自動的に心電図の解析を行いますので、音声メッセージに従ってください。以後は、心電図の解析・電気ショック、心肺蘇生の再開の手順を約2分間おきに繰り返します。

救命講習の受講について

救命処置に関する新たな発見や研究成果を基に、5年ごとに心肺蘇生法が見直されており、それに伴って心肺蘇生の手順も定期的に改訂されます。

今まで講習を受けたことがある方も、2~3年に1度は、救命講習を受講することをおすすめいたします。

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綾瀬市消防署
電話番号:0467-76-0119(代表)
ファクス番号:0467-77-9200

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