帯状疱疹とワクチンについて
帯状疱疹とは
帯状疱疹とは水ぶくれを伴う赤い発疹が帯状に出る皮膚の疾患です。水ぼうそうと同じ「水痘(すいとう)・帯状疱疹ウイルス」が原因の病気となっており、子どもの頃に、かかった水ぼうそうウイルス・帯状疱疹ウイルスが長期間神経節に潜伏し、体の免疫力が加齢やストレスなどで低下するとウイルスが再び活動、増殖しはじめ、帯状疱疹として発症します。
日本人の成人の9割は原因となるウイルスを持っていると言われています。帯状疱疹は50歳以上で増加し、80歳までに約3人に1人が発症します。発症した方の7割は50歳以上ですが、残り3割は20〜30代であり、若い世代でも注意が必要です。
こんな症状があったら…
帯状疱疹にかかると、はじめに皮膚にピリピリと刺すようなの痛みが現れ、その後水ぶくれを伴う発疹が帯状に出ます。強い痛みや皮膚の症状は、体の左右のどちらかにみられ3〜4週間ほど続きます。
発症したら合併症などを起こさないためにも、帯状疱疹の疑いがある場合は速やかに受診しましょう。
早めの治療が大切です。
気が付いたら早期に治療を始めることが重要です。治療が遅れると、頭痛や発熱など全身症状に及ぶ場合や発疹や水疱が消えた後も長期に渡って続く痛みが残る可能性が高まります。
帯状疱疹の治療の中心は、水痘(すいとう)・帯状疱疹ウイルスの増殖を抑える抗ウイルス薬です。早期に抗ウイルス薬を飲み体内のウイルスの増殖を防げれば、症状は次第に軽減します。
じっとしていても痛い、原因のわからない痛みが体の片側に起こり、そこに発疹が出たら帯状疱疹が疑われるため、発疹に気がついたらできる限り早く受診しましょう。
予防が最も大切です。
加齢や疲労、ストレスにより体の免疫力が低下した時に発症するため、日頃の体調管理が重要です。50歳以上の方を対象としたワクチン(任意接種)は、接種後、発症しても症状が軽くすむという報告はありますが、帯状疱疹を完全に防ぐものではありません。予防接種についてはかかりつけ医に相談してください。
日頃から食事や睡眠をしっかりととり、適度な運動や、リラックスした時間をもつことでストレスを減らし、免疫力を低下させないように心がけましょう。
ワクチンの効果など
帯状疱疹を発症した場合、抗ウイルス薬などによる治療を行っても帯状疱疹後神経痛(PHN)※などの後遺症が残る場合があります。そのため、帯状疱疹の「予防」を心がけておくことが望ましく、50歳以上の方は、ワクチン接種による予防が可能です。
※帯状疱疹後神経痛(PHN)とは、帯状疱疹発症後に3か月以上の痛みが続く症状です。帯状疱疹罹患後に約2割がなると言われています。頭部から顔面に症状が出ることがあり、目や耳の神経が障害されるとめまいや耳鳴りといった合併症を起こすこともあります。重症化すると視力低下や失明、顔面神経麻痺などの重い後遺症を起こす可能性もあります。
生ワクチン (乾燥弱毒生水痘ワクチン) |
不活化ワクチン (乾燥組換え帯状疱疹ワクチン) |
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接種回数 | 1回(皮下注射) |
2回(筋肉内注射) |
特徴 |
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発症予防効果 |
50~59歳:69.8% 60~69歳:64% 70~79歳:41% 80歳以上:18% |
50~59歳:96.6% 60~69歳:97.4% 70~79歳:91.3% 80歳以上:91.4% |
注意点 |
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主な副反応 |
注射部位の発赤、そう痒感、熱感、腫脹、疼痛、硬結(10~40%程度) 全身倦怠感、発疹(1~5%未満) |
注射部位の疼痛(50%以上) 筋肉痛、疲労、頭痛(30%以上) 発赤、腫脹(25%以上) そう痒感、熱感(1~10%未満) 浮動性めまい、鼻咽頭炎、気道感染等(1%未満) |
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更新日:2025年04月01日